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■ LTNコラム

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LTNコラム No.4 (2003.6.2)

2003年のeラーニング(4)〜アジアのeラーニングと日本〜

 

 本コラムでは、これからのeラーニングの行方をみるポイントとして、「公的セクターでの導入」、「モバイル・ラーニング」、「個人向け市場」をピンポイントに取り上げてきた。今回取り上げるのは海外の動きだ。ただし、読者の皆様も欧米の状況については食傷気味であろうから、アジアのeラーニングをとりあげる。
 筆者はちょうど10年前、出向していた国際機関の業務でアジアにおける遠隔学習(当時は、eラーニングという言葉はなかった)に取り組んだ。インターネットも普及しておらず、CD-ROM教材での学習やテレビ会議システムの利用が基本であった。また、ITを活用した学習に懐疑的な向きも多く、遠隔学習の可能性についての普及啓蒙を中心に数年間活動した。
 ところが、今では日本より熱心なアジアの国がある。「アジアにおけるeラーニングのハブ」国家を目指すシンガポール、完全にオンライン化された大学教育を拡大させる韓国、同期と非同期の組み合わせを進める中国や他のアジア諸国など、少し前の日本のeラーニング・ブームを思い起こすような勢いである。一部の国では、100以上のベンダーが設立されている。10年前と比べると、まさに隔世の感がある。
 今では国際活動も盛んである。筆者も関与しているアジア・eラーニング・ネットワーク(AEN)(http://www.asia-elearning.net/)は、日本とアジア13カ国の企業と大学が協力して普及啓発や標準化を進める国際ネットワークだ。このほか、大学連合や国際機関でのイニシアティブも多々ある。
 ただし、これだけ国際化したeラーニングでも、直面している本質的な課題はまだまだ同じである。「モチベーションをどうあげるか?」「インストラクショナル・デザインをどう取り入れるか?」「魅力あるデジタル教材の作り方は?」等々、10年前の議論と変わりない。これらの課題にはアジアでも熱心に取り組まれており、その成果から日本が得るところ多いはずだ。
 現在、一般に知られている以上に、水面下で日本とアジアの大学や企業での連携が進んでいる。日常品の多くが今ではアジア産であるのと同様、日本の我々が学習するeラーニングもアジアで制作されているものが増えていこう。もちろん、日本の良いeラーニング教材がアジアで使われていくのと同じように。

ラーニング・テクノロジー・ネットワーク(LTN) 事務局
大嶋 淳俊

* 本コラムの第1回〜第4回は、日本経済新聞社 NIKKEI NET eラーニングソリューションメールに、
  筆者が掲載した文章です。


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